No. I Specimen ・ Yaki-Nori
業務用 ・ ご家庭用
焼海苔
Yaki-Nori
一番摘みの上質な原藻のみを、低温でじっくりと焙る。寿司屋の付け台に渡るのも、この一枚。艶やかな黒、口に運べばすっと溶ける軽さ。
大正十二年、両国に灯る。四代、海苔ひと筋 ―― 築地場外より。
大正十二年 ―― 一九二三年。両国の地に、海苔問屋として小さな看板を掲げた。関東の食卓と寿司の暖簾を支える商いを、戦前から戦後へ、東京の朝とともに歩んできた。
戦後、築地に小売の店を構え、千葉・市川には工場直営の場を設けた。黒く、艶やかで、口溶けの良い一枚を選び抜くこと ―― それだけを四代、続けている。
「海苔は紙のごとし。されど、海の息が宿る。」
一番摘みの上質な原藻のみを、低温でじっくりと焙る。寿司屋の付け台に渡るのも、この一枚。艶やかな黒、口に運べばすっと溶ける軽さ。
醤油と味醂、砂糖をひと刷毛。海の塩気と江戸前の甘みが重なる、朝餉のための一枚。子どもから祖父母まで、四代に愛される味。
焙煎の合間に出る端を、無駄なく。胡麻と鰹を合わせ、香ばしく仕上げる。白飯の上に、ひとふり ―― 築地の朝の景色そのもの。
海苔は機械では量れない。光に翳して、艶、色、繊維の通り、そして口に含んだときの溶けを ―― 目と指と舌で確かめる。
産地や時期、潮の流れによって、同じ海苔は二度と現れない。家に代々受け継がれた目利きの基準だけが、一枚の格を決める。